課題

お客様は国内大手創薬メーカーであり、世界的大手とアライアンスを組んでいます。グローバル戦略の一端としてダイバーシティとインクルージョン(以下D&I)の目標が設定されました。
日本での目標達成には女性活躍の一層の推進をはじめ、多様な職制の人を受け入れて、一人ひとりにあった働き方を認めていく必要がありました。D&Iをサポートする制度はすでに充実していたものの、日々の業務の現場では、女性や定年退職したセカンドキャリアのシニア社員への対応に改善が望まれました。表面的にはそつない対応が維持されていましたが、実際には互いの違いに気づかないふりをして、波風を立てぬよう関わりを避けていただけでした。
多様な部下のやる気を引き出してポテンシャルを活かすには、管理職のコミュニケーション力強化が必要でした。

ソリューション

管理職が相手のニーズや気持ちや考え方に敬意や配慮を示すこともなく、自分の考えに従えと主張すれば、部下のモチベーションや向上心が下がってしまいます。求められたのは、自分とは異なる視点を受け入れて、一緒に解決策を探すコミュニケーション法でした。
そこで人間のモノの見方や考え方がどのように形成されるのか脳科学の観点から考え、価値観や考え方が異なる人々との対話と合意形成のスキルを学べる「ダイアローグワークス」を中心に据えて、いくつかのモジュールをカスタマイズすることになりました。

結果

日本にいる全管理職(新任~本部長まで)がカスタマイズされたダイアローグワークスを受講しました。カスタマイズされたロールプレイの中で、多様な部下の役割を演じる体験を通して、異質な考えや相手の気持ちに対して理解や共感を伝える大切さが、実体験として共有されました。大多数の参加者は研修内容を高く評価し、研修翌日にこれまで対立してきた部下との建設的な会話に成功した事例等が数多く報告されました。