働き方改革―テクニックを制する者が結果を制する 続き

前回の記事では、働き方改革において働く時間を減らすことと同時に、働いている時間中の働き方を効率化する必要性に触れました。情報化、グローバル化、少子高齢化、ダイバーシティ(多様なワークスタイルを含む)、VUCA, デジタルトランスフォーメーション、と超特大の変化が押し寄せている一方、人間が頭の中で行う思考や、他者との間で交わされるビジネスコミュニケーションのありかたは、数十年前からほとんど変わっていません。でも、現代の職場に適した考え方とテクニックやスキルを習得すれば、それらも効率化アップが可能だと申し上げました。

本当に可能なのでしょうか。人間の能力や持って生まれた脳のしくみはそうそう変えられないので、不思議です。

人間が、これ以上は無理だと思われていた限界を突破した事例は、たくさんあります。スポーツ界にもビジネスの世界にも数多く存在します。たとえばコロナ禍で、これまでの常識を破る短期間のうちに開発されたワクチンはどうでしょう?従来通りの開発手法を使っていたら、数年から数十年かかると言われるワクチンが1年で開発されたことを、誰もが知っています。

スピーディなワクチン開発が可能になったのは、それまでに何十年も蓄積されてきた知識と技術のおかげだと、ワクチンの専門家が口をそろえています。(もちろん各国政府がバックアップした資金の貢献も無視できません。)

これと同じことが社会科学や行動科学の分野にもあてはまります。数十年の研究や人類の歴史から得られた知識や理論のストックを土台にすれば、これまでは無理だと思われた新しい方法や理論が見つかります。それによって人間そのものは変わらなくても、スピードと複雑さが加速する現代の職場で、より効率的に、より高い品質で仕事を進める理論やテクニックが生まれてきます。なんともワクワクするではありませんか。