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行動科学的に、ポイントを押さえてフィードバックするために考えるべきこと

 フィードバックの語源と仕事における意味合い

最近では、誰かに「フィードバック」するという言葉もそれほど耳慣れないものではなくなりました。もともとフィードバックとは、「食事を与える、プリンターに紙を補充する」などを意味するFEEDと「後ろ方向に」を意味するBACKが組み合わされた言葉で、プロセスの起点に結果を知らせるということでした。結果が成功なら成功だと、失敗なら失敗だと知らせて、必要なら2回目のプロセスを修正するためです。エンジニアリングやプログラミングで使われてきた概念です。

職場で部下にフィードバックするならば、部下の仕事ぶりが良いのか改善を要するのか知らせる。それによって、軌道修正が必要かどうか伝えます。このとき、行動科学の見地からフィードバックは「行動」にフォーカスしている必要があります。なお、行動科学とは、認知心理学、犯罪心理学、社会神経科学など、人の行動分析に関わる多くの分野をひとくくりにした名前です。

行動に的を絞ったフィードバックというのが、実は案外難しいのです。

行動に焦点をあてたフィードバック

よくある間違いの一例としてたとえば、部下と顧客の会話の様子を聞いていたコールセンターのスーパーバイザーが、部下にフィードバックするとします。上司には部下の対応が事務的すぎて、顧客の心をつかむのは難しいと感じました。そしてフィードバックを与えます。「コンプラについて正しく説明するだけでなく、次はもっと、お客様と良い人間関係を築けるような話しかたをするといいと思います」

上司は、行動にフォーカスをあててフィードバックしたつもりですが、どうすれば良い人間関係を築くことができるのか、すべきことについて、全く触れていません。このような、行動と行動でないもののはき違えは非常に多く、フィードバックの効果が得られない原因になってしまいますから、注意が必要です。